ミスミ 回転軸と駆動軸の選び方・使い方

ミスミの主力商品の丸棒。ミスミの丸棒にはシャフトや回転軸や駆動軸など、様々な種類があります。
どういった使い分けをすべきでしょうか?両者の違いを分かりやすく解説します!(音声あり動画約24分)
ミスミ回転軸はこちら → http://jp.misumi-ec.com/vona2/mech/M0800000000/M0801000000/M0801010000/
ミスミ駆動軸はこちら → http://jp.misumi-ec.com/vona2/mech/M0800000000/M0801000000/M0801020000/

===目次===
0:12 寸法フリー指定品について
3:25 ミスミ製回転軸と駆動軸の違いについて
4:24 真直度・同軸度、寸法公差、はめあいについて
8:47 材質および仕上げ加工について
11:23 ミスミ製回転軸・駆動軸のバリエーションについて
18:26 ミスミeカタログでの選定方法について
22:27 使用事例の紹介

 

【書き起こし】ミスミ 回転軸と駆動軸の選び方・使い方 – YouTube

(00:12) ミスミ新ウェビナーシリーズにようこそ 19分間お付き合いください ミスミをご存じない方へ ミスミは、寸法フリー指定部品の世界的サプライヤです なぜ寸法フリー指定品なのか フリー指定品とは一体何か 疑問に思われるかもしれません 寸法フリー指定部品こそ 設計者の悩みを解決します 部品を採用する場合、 設計者には2つの選択肢があります 標準品か また特注品です 標準品は選択肢が限られる ため 設計者が往々にして 設計面での妥協を強いられます しかし 標準品には利点もたくさんあります CADデータ 決まった型式 短納期 割安で便利にも思えます 一方、特注品はどうでしょう これにはマイナス面が多くあります 設計者はCADデータ自体の作成
(01:17) および製造図面すべての作成を行わなければなりません 購買担当者も 見積もりがなかなか届かない 納期が長かったという経験をしています しかしその柔軟性から特注品 を利用せざるをえません ミスミでは寸法フリー指定品を提供しています 寸法フリー指定品では、標準品と特注品 それぞれの利点である簡易さと 柔軟性が実現されています 寸法フリー指定部品を利用すれば 設計も購入も簡単です オンラインで 希望の製品形状、材質、表面処理を選択し 各寸法に対して 画面で示されている範囲で サイズを入力します すると 型式 価格、出荷日 CADデータが瞬時に表示されます 弊社の900万点を超す部品に関し このような寸法フリー指定がオンラインで可能です ご利用はミスミeカタログでどうぞ
(02:26) ここでミスミの商品開発に 話を引き継いでもらうことにします こんにちは ミスに商品開発の高橋です 今回のセッションでは ミスミの回転軸と駆動軸について 話をすすめていきます 弊社が提供する主力製品に 丸棒がありますが 価格と公差が異なっており 用途によって使い分けられます もっともよく使われるものに 回転軸と駆動軸があります 今回は、回転軸と駆動軸の特長と 利点を紹介します ミスミでは 回転軸や駆動軸と一緒に使える ベアリングやシャフトホルダ カップリングなどの 幅広い回転伝達部品を取り揃えております ミスミの回転軸と 駆動軸は直径が 2~50mmまであります 長さは800mmまでです 回転軸と 回転軸と駆動軸は非常によく似ています しかし、特徴的な違いもあります
(03:33) 回転軸は より従動用途に適しています 回転軸は焼入れがなく 精度は駆動軸と比べてラフです 回転軸は駆動軸より長さ範囲が広いため 大きな搬送物の 従動用軸としても最適です 一方 駆動軸は より高速の用途で、高い精度を要求される場合に推奨されます 駆動部に直接設置するような要となる部分に対し 駆動軸が選択されています 駆動時間は回転軸よりも多く の追加工の選択が可能です 回転軸と 駆動軸の最も大きな違いは、精度です まずはそれぞれの技術的な情報と 公差範囲についてみていきましょう まずは真円度・真直度についてです これらの公差基準は非常に重要です なぜなら 振動せずに正確に回転するかどうかを
(04:37) 保障しているものだからです 真直度は回転軸も駆動軸も 0.01ミリ/100ミリです ただし 直径が2mmと2.5mmのものは 真直度が0.1ミリ/100ミリです 軸径D寸の真円度Mは 右の表の通りです 回転軸と駆動軸の表で 同じ軸径D寸の行を比較しとき 回転軸が真円度4ミクロンなのに対し 駆動軸は3ミクロンです 回転軸、駆動軸に関する 直角度・同軸度の計測値について説明します 各図で示されている直角度公差は 面両端間の直径部に対向する 軸長手方向を基準に測定します 回転軸の誤差は0.05 mm以下 駆動軸の誤差は0.01 mm以下である必要があります 同軸度公差については
(05:41) 軸の 各段間の 真円度の誤差を計測し 各段が 軸の中心に対し 適正に、同心状に加工されていることを確認します 段部に 偏心が生じた場合 軸の回転が 中心から外れ、滑らかな動作に支障が起こります 同軸度公差は 回転軸の場合 0.06 mm 駆動軸の場合 0.01 mm を上限とします 次は寸法公差についてです 回転軸の場合 軸端が ベアリングなどの軸受からはみ出るため さほど重要ではありません 回転軸の寸法公差は +/-0.1~0.8 mmです 一方 駆動軸は 一般的に 直接設置したり 連結をして使用するため 寸法公差がより重要となります 指定した軸の全長によりますが +/-0.1~0.2 mmです
(06:47) ミスミの回転軸の直径D寸は 『JISシャフトはめあい公差規格』に準拠しています こちらの表のとおり 選択可能な公差は h9、 h7、g6です 駆動軸も『JISシャフトはめあい公差規格』に準拠しており 公差は h6とh7が選択可能です これらの ISシャフトと軸受のはめあい公差範囲は ミスミの eカタログと 紙カタログに掲載されています これらの公差範囲は 軸受との正確なはめあいに非常に重要です JIS規格は小文字で記載されています JIS規格のはめあい公差基準では 小文字はシャフトや外径公差を表しており 大文字は ハウジングや穴公差を表します 選定時に eカタログか 紙カタログの技術情報を ご参照ください この表は
(07:51) はめあいの特性と 軸とベアリングの選定基準を示しています 前の表を使い はめ合い関連の項目について 目を通してから JIS 嵌合表を参照することで 最適なはめ合いを決定することができます 左側の表では 軸側の各はめ合いが アルファベットの小文字で示されています また、右側の表では 各軸タイプとの 組込み合わせに適した 軸受け側のはめ合いが示されています すきまばめ 中間ばめ、しまりばめについての選択結果が グラフ化されています ご紹介した表は 紙カタログでも eカタログでも 「技術データ」の項で参照することができます 公差、はめ合いに関するご案内はこれで済みましたので ミスミ製回転軸の仕様について見ていきましょう ミスミでは 回転軸と駆動軸に 様々な種類の 材質の選択肢をご準備しております
(08:56) ミスミの回転軸には S45CとSUS304があります S45Cの場合 四三酸化鉄被膜か無電解ニッケルメッキの 表面処理が必ず施されます SUS304には 表面処理をおこなっていません ミスミの駆動軸も S45CとSUS304で提供されます 同様に S45Cには四三酸化鉄被膜か 無電解ニッケルメッキの 表面処理が施されます SUS304の場合は、表面処理が施されません ミスミの駆動軸には 高周波焼き入れの選択肢もあります 直接駆動部に設置したり 駆動部に組み込む場合のような より強度が必要なときに 選択することをおすすめします 前述したとおり 全てのS45Cの軸には 四三酸化鉄被膜か 無電解ニッケルメッキの表面処理が施されます
(10:03) 四三酸化鉄皮膜は 腐食を防ぎ 反射を防止します この表面処理の最大の特徴は 寸法の増減が出さずに 表面のはがれ・欠けを防ぎます また安価なのも特徴です 無電解ニッケルメッキは より強い 耐食性と強度を付与できます ミスミのSUS304の回転軸も 耐食が必要な場合に最適です これは表面処理ではありませんが 表面が欠けたり はがれることはありません 食品や クリーンルームの設備に最適です 駆動軸については 高周波焼き入れの選択肢を用意しています それにより 表面の高度が 約HRC50に向上し 強度をあげることができます この処理によって 材質の強度も向上します さて、これでミスミの回転軸
(11:07) 駆動軸の種類、材質 表面処理 はめあいの選び方を ひととおりご説明いたしました ミスミを活用して ニーズにしっかりマッチした商品を 選定して頂けるよう eカタログでの 選定方法をご紹介します ミスミでは 様々な種類の軸端形状が 選択できます 選択できる寸法は 青色で表示されており 最少0.1mm単位で指定ができます 型式は世界共通です これらはミスミが提供する 数多くある 回転軸と 駆動軸の一部です ミスミには豊富な バリエーションがあるので 両軸端を異なる形状に 指定したり 二段段付き 片端段付き おねじ先端加工 止め輪溝付きなど 特殊な設計や お客様のニーズを満たすことができます ミスミでは回転を 軸端の形状や
(12:10) 軸の特徴で分けしていますが 複数の形状が必要な場合 追加工の選択が可能です それにより 設計に必要な形状を実現する ことができます 最初の追加工は 回転軸に施される 最も一般的なものです キー溝が標準で施されていない場合に 1つまたは2つの キー溝を軸に追加することができます キー溝は キーと一緒に 2つの部品間での相対的回転 を防ぎ、トルクを伝導します キー溝の位置と長さは 1mm単位で軸のどの場所にも 軸の全長を超えない範囲であれば 設定可能です キー溝寸法は JIS規格に準拠しています ミスミの回転軸のキー溝は N9公差で 適切なキーと組み合わせ られるようになっています この表は 軸径に基づく 各キー溝の 寸法と公差を示しています
(13:15) ミスミの紙カタログと eカタログに掲載されています キー溝を軸端に施すこともできます 1つまたは2つの 平面取りを加えることもできます 平面の位置と幅は 1mm単位で指定が可能です 平面は通常 セットスクリューで留めるなど 力がかかる所の クランプ力をあげるために使われます ミスミでは 2つの平面を 同位置に 15度単位で加えることができます この追加工はスパナ溝を1mm単位で 軸上のどこにでも付与することができます しかし、溝の幅は シャフトの寸法によって あらかじめ決められています これらの溝は よりきつく締めつけたいときに 軸をしっかり固定する際に役立ちます カムや カムフォロア用に スリットカム用溝も 追加工することができます スリットカム用の溝は
(14:20) 1mm単位で 軸の長さにならって付与できます 止め輪溝も追加工できます 止め輪溝は1mm単位で指定可能ですが 溝幅は軸径によって決まります ミスミでは 別途止め輪も提供しています 標準品では 並目ねじですが この追加工で細目ねじへ変更することができます その他の追加工で おねじ部を 左右入れ替えることも可能です 逃げ加工を施すことも可能です 標準品では 指定した寸法によって +/- 0.1 から+/- 0.8mmの 寸法公差で提供します この追加工によって 長さが500mmより短い場合は 寸法公差を+/- 0.05 mm 長さが500mm以上の場合 寸法公差を+/- 0.1 mmに変更することができます 標準品の回転軸の同軸度は
(15:27) 0.06でした この追加工で 0.02へ変更できます これによって 高速な用途など より精密な用途に最適です 駆動軸も用途に合うような 追加工を施すことが可能です 先ほどご紹介したとおり 駆動軸は回転軸より複雑な 追加工を施すことが可能です 最初にご紹介する追加工は 駆動軸の先端おねじ加工です この追加工では最大3か所 軸端におねじ加工を施すことが可能です 同じ軸端に 2か所の おねじ加工を施すことを含めています 表に示されている通り 並目か細目の選択ができます この表は 駆動軸の 追加工部分に掲載されています 駆動軸には かなり高い精度が求められるため ミスミでは ねじ制度基準を公表し
(16:31) 確実に選択して頂けるようにしています めねじ加工の追加工は 片端 もしくは 両端に めねじ加工を施します この場合 つねに並目となります 選択可能な ねじサイズは 表をご参照ください 止め輪溝加工も 可能です 回転軸と同様に 止め輪溝は 1mm単位で指定が可能です 溝の幅は 軸径によって決まっています 駆動軸は 4つの平面取りを追加工することが可能です 2つ目の平面を 同じ位置に 30度単位で入れられます 平面の位置と、幅は 1mm単位で指定が可能です キー溝加工は 回転軸では2か所のみでしたが 駆動軸では4か所まで溝の追加が可能です 溝の位置と長さは 1mm単位で指定が可能です
(17:35) キー溝の寸法は 回転軸と 同じ基準になっています 平面取りとキー溝を同時に施したい時 この追加工が使えます この追加工は キー溝と一緒に 平面取りを同じ場所に付与することができますが キー溝は 30度単位で指定ができます 4つのキー溝への 平面取りは選択可能です この追加工は 最大 3つのスパナ溝追加を 1mm単位で行います 回転軸と同じ基準にのっとっています ミスミの駆動軸では 標準では 小さなすき間や 圧入に使われるh6、h7の公差 で提供しています より強い圧入には 軸がすべらないように 軸を直接連結することが推奨されています 軸はめあいを この追加工で変更できます ここからは ミスミのウェブサイトに行き
(18:37) どうやって選定を行うか見てみましょう 12のカテゴリに分かれており ファクトリーオートメーションの 生産ライン等で使用される メカニカル部品をはじめ 約900万点を取り扱っています このウェビナーでは メカニカル部品に関して ご紹介する予定なので メカニカル部品 のアイコンを選択します メカニカル部品 のページを開くと、左側に 主要部品のカテゴリー 右側にサブカテゴリーを示す 写真インデックスが表示されます 今回のセッションでは 回転軸を中心に話をすすめ ていきます ページ左側の検索で 絞り込むことができます また、画面をスクロールして 商品ごとの紹介文から ご所望の商品を探すこともできます 写真ボタンをクリックすると 各製品の拡大写真が表示されます 仕様比較
(19:40) をクリックすると 製品間の技術比較表が表示されます ここでは 両端段付きの形状を選択していきます 拡大ボタンをクリックすると より大きな画像で確認が可能です この例では 両端一段 めねじを選択します この選択肢を選ぶことで 商品が絞り込まれます 商品詳細ページでは もちろん寸法フリー指定であることは ご存知だと思いますが デフォルトで 図面が表示されているのが 見えると思います 青い文字が指定できる寸法です もっとも細かい場合だと 0.1mm単位での指定が可能です 左側の選択から開始し 欲しい形状を作っていきます まず、g6公差を選択します 材質はS45Cを選びます 前述の通り
(20:42) S45Cでは 表面処理の選択が必要なので 四三酸化鉄皮膜を選びます 軸径Dは12mm 二面幅は不要なので、標準タイプ SFRHを選択します 次に 軸の長さLを0.1mm単位で入力します 今回は 147.8mmにします P寸は 両端の段の寸法であることがわかるので 8mmと入力します F寸は図面を参照し 左の軸端の段の長さであることを確認します 20mmと入力します T寸は 右側の段の長さを示しており 15mmとします 最後の選択肢はM寸で 両端のねじのサイズです 6を選びます 左側メニューをスクロールすると
(21:45) 前述した追加工の指定ができます 追加工の寸法を入力できますが 今回の例では、追加工は行いません 全ての選択が完了後、型式が生成されます この型式は全世界共通です 次に「価格を確認」アイコンをクリックします 部品に関する価格と納期の情報 が表示されます ここで指定した回転軸の場合 標準単価は900円で 注文数の下限は指定されていません 回転軸は弊社工場から 3営業日以内に出荷されます それでは、お客さまからご提供 いただいた使用例をもとに ミスミ製回転軸がどのように 利用されているか見てみましょう 最初の例は ワイヤーガイドで、駆動ローラーが 設置された回転軸です 回転軸に設置された タイミングベルトによって ローラーが駆動します
(22:50) 次の例は 前の例のワイヤーガイドの一部分です 駆動軸が ワイヤーを動かしており 大きな負荷がかかっています これはミスミ製の駆動軸が 大きな負荷に耐え このような用途に最適な ことを示した良い例です 最後の例はフィーダーです ローラーがギアによって駆動し 部品を搬送します 回転軸に設置された スプロケットによってによって駆動します お楽しみいただけましたでしょうか? 弊社の寸法フリー指定部品 及び900万点の製品は ミスミeカタログでご購入いただけます 初めてご利用になる場合は 無料の新規会員登録よりご 登録ください CADデータダウンロード オンラインでの見積り・注文 といったサービスが受けられます ご覧いただき ありがとうございました 問い合わせは一環
(23:57) 海 ハイメ

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