SS400

一般構造用圧延鋼のSS400は、日本工業規格(JIS)によって規定された鋼材の一種で、構造物や機械部品の製造に広く使用されています。SS400の名前は、"Steel Structure 400"を意味し、その400は引っ張り強さが400 N/mm²(メガパスカル)を表しています。

SS400の主な特徴は、加工性が良く、溶接性にも優れていることです。低炭素鋼であるため、硬度は低く、延性が高いことが特徴です。これにより、曲げ加工や切削加工が容易に行え、さまざまな形状に加工することが可能です。

SS400の化学成分では、炭素(C)が0.050%以下、マンガン(Mn)が0.300%以下、リン(P)が0.050%以下、硫黄(S)が0.050%以下の範囲に制限されています。これにより、鋼材の強度を一定に保ちながら、溶接時のクラックや切削加工時の削りカスの発生を抑えることができます。

SS400は、橋梁や建築物の骨組み、自動車や鉄道車両のシャシ、船舶の船体構造、機械部品など、多岐にわたる用途で使用されており、高い信頼性とコストパフォーマンスが求められる分野で特に重宝されています。

要約すると、SS400は、引っ張り強さ400 N/mm²の一般構造用圧延鋼であり、加工性・溶接性に優れ、化学成分が厳密に制限されているため、様々な用途で安定した性能を発揮することができる鋼材です。

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