立ち溶接

アーク溶接は、金属同士を接合する際に広く使用される溶接技術です。特に、立ち溶接(立ち上がり溶接)は、縦位置で行われるアーク溶接の一種で、建築構造や船舶建造など、現場での使用が一般的です。

立ち溶接では、溶接棒またはワイヤを電極として用い、電極とベース金属間に電気アークを発生させることで、金属の融解と接合が行われます。縦位置での溶接のため、重力の影響を受けやすく、溶接材料の落下や溶けた金属の流れが問題になることがあります。

立ち溶接を行う際の基本的な技術は以下の通りです。

1. 事前準備: 溶接部位の清掃、溶接機器のセットアップ、適切な溶接パラメータの選択が重要です。
2. 電極の立ち上げ: 電極をベース金属に近づけ、電気アークを発生させます。アーク長は2-4mm程度が望ましいです。
3. 適切なアーク操作: 一定のアーク長を保ちながら、縦方向に上昇して溶接を進めます。溶接速度や電極角度の調整が重要です。
4. 溶接パスの作成: 重ね溶接やウィーブ動作を用いて、均一な溶接継手を作成します。

立ち溶接の成功には、経験と熟練した技術が求められます。適切な溶接パラメータの選択やアーク操作、溶接パスの形成が重要であり、これらのスキルを習得することで、高品質な立ち溶接が可能となります。

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