4.2 アラーム/警告対処方法 - 使用上の注意事項と保守〈はじめてのACサーボ(11/14)〉

4.2 アラーム/警告対処方法

 

【書き起こし】4.2 アラーム/警告対処方法 - 使用上の注意事項と保守〈はじめてのACサーボ(11/14)〉

(00:05) 三菱電機サーボアンプには、運転中に異常が発生したときに アラームや警告を表示する「表示部」があります。 表示部にアラームおよび警告が表示された場合、 サーボオンをオフにし、電源を遮断した後、 マニュアルに従って適切な処置を施してください。 MR Configurator2を使用すると、 警告の発生要因を参照することができます。 アラームの詳細については、 [メニューバー]の[診断][アラーム表示]から確認できます。 [ヘルプ]の[MR Configrator2ヘルプ]からも確認できます。 警告は発生原因を取り除くと自動的に解除されます。 アラームの解除は原因を取り除いた後、
(01:13) アラームリセット、CPUリセットまたは電源再投入で行います。 ここで例として、いくつかのアラームとその対処方法について説明します。 アラーム詳細番号「20.1」は、「エンコーダ通常通信 受信データ異常1」。 発生する状況としては、「ノイズ」など周辺環境に異常がある場合です。 ノイズとはさまざまな電子機器に障害を与えるもので、 その発生源もさまざまです。 ノイズが外部から侵入しサーボアンプを誤作動させるものや、 サーボアンプから発生し周辺機器を誤作動させるノイズもあります。 また、周辺機器から出ていても サーボアンプには影響しないノイズもあります。
(02:20) この「20.1」のアラームが出た場合は、 ノイズを抑制するための対策をとる必要があります。 一般的な対策として、 サーボアンプの入出力線と信号線を束ねずに、配線を分けるようにします。 サーボアンプの近くにノイズを多く発生する機器がある場合は、 その機器にサージキラーを設置し、発生ノイズを抑えるようにします。 逆にサーボアンプから発生するノイズの場合は、 サーボアンプの動力線にノイズフィルタを設置してください。 この教材では、ラジオノイズフィルタと ラインノイズフィルタの設置方法について説明します。 基本的にはこの2つのどちらか1つを 周囲の状況に合わせて設置してください。 ラジオノイズフィルタ(FR-BIF)は、
(03:27) サーボアンプの電源側から輻射するノイズを抑制する効果があります。 配線は極力短くし、必ず接地してください。 単相電源でFR-BIFを使用する場合、 配線に使用しない電線に必ず絶縁処理を施してください。 ラインノイズフィルタ(FR-BSF01)は、 サーボアンプの電源側および出力側から 輻射するラジオノイズを抑制する効果があります。 サーボアンプの主回路電源と サーボモータの電源の電線に取り付けることができます。 すべての電線は同じ方向に同じ回数を ラインノイズフィルタに貫通させてください。 主回路電源に使用する場合、貫通回数は多い程効果がありますが
(04:35) 通常の貫通回数は4回です。 サーボアンプの近くに設置することでノイズ低減効果が向上します。 アラーム詳細番号「25.1」は、「サーボモータエンコーダ絶対位置消失」。 このアラームはバッテリの寿命が切れた場合に発生します。 バッテリの寿命が切れると、絶対位置が消失します。 再度、絶対位置の設定が必要になるので、 バッテリの定期交換は必ず行ってください。 絶対位置が消失した場合の対処について説明します。 まず、バッテリを新しいものに交換します。 次に原点復帰を行います。
(05:44) サーボアンプの電源を再投入し、 アラーム表示が消えていることを確認します。 JOG運転でワーク原点位置まで移動させます。 サーボアンプにクリア信号を入力します。 クリア信号を入力することにより、現在の位置を原点と認識します。 クリア信号の入力は、シーケンサの出力を用いるか、 外部スイッチで行ってください。 ノイズ以外にも、高調波や漏れ電流など、 サーボシステムに悪影響を及ぼすものがあります。 アラーム詳細番号「50.1」は「過負荷」。 ケーブル断線や加工くずの噛込み等によって発生するアラームです。
(06:55) たとえばこのように、機械の稼動部に異物が噛み込むと 稼動部は正常に動作しません。 正常に動作させようと、許容以上の電流を流すと負荷がかかり、 アラームが発生します。 このような場合には、機構部分の見直しと確認を実施してください。 また、機構部が正常にも関わらずこのアラームが出た場合は、 断線やケーブル類の接続間違いの可能性があるので、 接続を確認してください。 この教材で紹介していないアラームが出た場合は、 マニュアルを見て適切な対処を行いましょう。

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