大阪では18日、1000日後に控えた『大阪・関西万博』の記念イベントが相次ぎました。
その目玉とされているのが“空飛ぶクルマ”です。
大阪・関西万博では、会場と空港などを“空飛ぶクルマ”で結ぶ構想を描いています。
空飛ぶタクシーに物資の輸送、観光の目玉など未来のような話ですが、すでに全国の自治体は、実用化へ、熱い視線を向けています。
先週、九州初となるテスト飛行が行われました。
大分市では、バス路線の廃止などが相次ぐ、山間部の新たな足として“空飛ぶクルマ”の実用化を検討しています。
大分市・佐藤耕三副市長:「SFの世界というか、未来の都市の交通手段のような形で、映画とかでもよく出てくるが、本当に将来の一つの交通手段としては、大いに期待できるものだった」
大分市でテスト飛行を成功させた機体は、岡山県倉敷市にありました。
2年前、地元経営者らの団体が中国企業から、約3000万円で購入。地元・倉敷で“空飛ぶクルマ”の拠点を作るべく、準備を進めていました。
ところが“空飛ぶクルマ”を持っていない自治体から、テスト飛行の依頼が殺到する事態になっているといいます。
MASC・鋤本浩一さん:「今年の4月から、そういう動きが活発になって、来年はますます忙しくなるんじゃないか」
今“空飛ぶクルマ”の実用化に向けて、全国で10以上の自治体が動き出しています。
特に万博を控える関西は前のめりです。
枚方市総合政策部・瀬戸口徹次長:「本当にかなり夢・未来が見られる」
鋤本さんのもとには、関西の複数の自治体から、テスト飛行の依頼が相次いでいます。
“空飛ぶクルマ”実用化の一番乗りはどこになるのか。他の自治体の動向が気になる担当者も。
兵庫県地域振興課・高橋健二さん:「他の自治体は、どんな感じで飛ぶ予定?」
MASCメンバー:「各自治体さんから要望いただいてまして、兵庫県さんももちろんだが、大分県とか香川県とかも要望をいただいているので」
「世界のTOYOTA」のおひざ元、愛知県豊田市も“空飛ぶクルマ”の実用化に動き出しています。
豊田市長が訪ねたのは、元トヨタ社員が作ったベンチャー企業『スカイドライブ』の福澤知浩社長です。
国内初の有人飛行を成功させたスカイドライブとタッグを組んで、豊田市は“空飛ぶクルマ”の一大拠点を目指します。
豊田市・太田稔彦市長:「豊田市は自動車産業が基幹で、それが主軸であることは変わらないが、空飛ぶクルマの産業面での期待は大きい」
スカイドライブ・福澤知浩社長:「5年後10年後には、日常の“足”として『スマホで呼んだらすぐ飛んでくる』ところまでいけたらと」
“空飛ぶクルマ”の実用化には、法整備やコストなど、まだ越えなければいけない壁があります。
ただ、自治体にテスト飛行を依頼される鋤本さんは、こう話します。
MASC・鋤本浩一さん:「乗り越えなきゃいけないハードルがいっぱいあると思うが、やっぱり革命というのは、そういうことを乗り越えて、新しいサービスが世の中に広まっていくということ。まさに『空の移動革命』という言葉で言われているわけですから、改善とか革新じゃなく革命なんですよね」
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