スプライン

スプラインは、機械要素の一種で、主に回転運動やトルクの伝達に使用される。スプラインは、内側に凹凸が切られた円筒状の軸(スプラインシャフト)と、それに合わせて外側に凹凸が切られた円筒状の部品(スプラインハブ)で構成される。

スプラインの主な機能は、シャフトとハブ間の位置決めとトルク伝達である。凹凸の形状が特徴的で、一般的には直線状(ストレートスプライン)または円弧状(インボリュートスプライン)が使用される。直線状のものはシンプルで製造が容易だが、円弧状のものはトルク伝達性能が向上する。

スプラインの設計では、軸径、ピッチ、歯数、圧力角、基準円径などのパラメータが重要である。これらは、伝達トルクや寿命、精度、製造コスト等の要件に応じて選定される。

スプラインは、自動車や航空機、産業機械等の様々な分野で広く利用されている。たとえば、自動車のトランスミッションやプロペラシャフトにおいて、エンジンからのトルクを効率良く伝達するために用いられる。また、CNC工作機械やロボットアームなどの精密な位置決めが求められる場面でも活用されている。

メカ部品としてのスプラインは、高いトルク伝達能力や位置決め精度、信頼性が求められる機械設計において、重要な役割を担っている。最適なスプラインの選定と設計により、機械性能の向上やコスト削減が図られる。




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