焼きばめ

焼きばめ(焼き詰め)とは、陶磁器の製造工程で、素焼き後に釉薬(ゆうやく)を施して本焼きを行う工程のことを指します。焼きばめは、陶磁器の品質や美観を向上させる重要な役割を果たします。焼きばめの工程には、以下のステップがあります。

🔵素焼き: 無釉の状態で成形した陶磁器を一度焼成し、器の強度を確保する工程です。この段階では、器は水分を含んでいるため、焼成の際には注意が必要です。
🔵釉薬の調合・塗布: 焼きばめに適した釉薬を調合し、素焼き後の器に均一に塗布します。釉薬は、酸化物や珪酸塩を主成分とし、色や光沢を出すための金属元素を含んでいます。
🔵本焼き: 釉薬を塗布した陶磁器を、高温の窯で焼成します。焼成温度や時間、酸素濃度などを調整し、釉薬の融解や化学反応を制御することで、所望の色や質感を得ることができます。

焼きばめの技術は、陶磁器の特性やデザインに合わせて様々な工夫が施されています。例えば、釉薬の種類や調合方法、塗布方法、焼成条件などを変えることで、陶磁器の美しさや機能性を向上させることが可能です。また、窯変(ようへん)や織部(おりべ)などの技法を用いることで、独特の風合いや表現が生まれます。
製造業の方々は、焼きばめ工程を通じて、陶磁器の品質や美観を追求するとともに、新たな技術やデザインの開発に努めています。焼きばめは、陶磁器製品の魅力を最大限に引き出すための重要なプロセスです。

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