モールの応力円

モールの応力円(Mohr's Circle)とは、2次元の応力状態を表す図形で、応力変換や最大せん断応力を視覚的に理解するために使用されます。モールの応力円は、土木・機械工学分野で、材料の強度や破壊に関する問題を解析する際に役立ちます。モールの応力円は、平面応力状態(σx, σy, τxy)で表される構造物の任意の断面における正規応力(σ)とせん断応力(τ)の関係を表します。円の中心は、正規応力の平均値((σx + σy) / 2)であり、半径は最大せん断応力と最小せん断応力の差の半分です。モールの応力円を用いることで、任意の角度での断面における正規応力とせん断応力を求めることができます。また、最大せん断応力や主応力、それに対応する主軸の向きを容易に求めることが可能です。
モールの応力円は、設計者やエンジニアが、構造物の応力状態を評価し、適切な材料選択や安全性確保に役立てるために利用されます。また、応力変換の理解を深める教育ツールとしても広く活用されています。

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