原点出し・原点取り

マシニング・NCフライス加工における原点出し・原点取りとは、加工前に工作機械と部品の基準点(原点)を決定し、正確な位置決めを行う工程です。この手順は、加工の精度や品質を確保するために重要なプロセスです。原点出し・原点取りを正確に行うことで、設計データと実際の加工寸法が一致し、部品の形状や寸法精度が向上します。原点出し・原点取りでは、一般的には、XYZ軸の各方向における基準点を設定します。これには、ワークピースや治具の角、面、または既知の特徴を用いて、工作機械の座標系に合わせて位置決めを行います。原点出し・原点取りには、手動法や自動法のいずれかが用いられます。手動法では、ダイヤルゲージやエッジファインダーを使用し、操作者が直接原点を決定します。一方、自動法では、タッチセンサーやレーザーセンサーなどの検出器を用いて、機械が自動的に原点を検出します。自動法の方が、手動法に比べて効率が良く、精度も向上します。原点出し・原点取りを適切に行うことは、マシニング・NCフライス加工において、品質や加工精度を確保する上で極めて重要です。正確な原点出し・原点取りを行うことで、設計データと実際の加工寸法が一致し、製品の性能や寿命が向上します。また、加工プロセス全体の効率化にも寄与し、生産コストの削減や納期短縮につながります。

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