フックの法則

フックの法則とは、弾性変形領域における物体の応力とひずみの関係を表す物理法則です。この法則は、イギリスの物理学者ロバート・フックによって提案され、弾性体の挙動を理解する基礎となっています。

フックの法則は以下の式で表されます。

応力(σ)= 弾性係数(E)× ひずみ(ε)

ここで、応力(σ)は単位面積あたりに加わる力を表し、ひずみ(ε)は物体の長さが変形する割合を示します。弾性係数(E)、またはヤング率とは、材料の剛性を表す物性値で、単位面積あたりの力が大きくなるほど、ひずみも大きくなります。

フックの法則は、弾性変形領域に限定されており、材料が降伏点を超えるとこの法則は適用されなくなります。建築、土木、機械設計などの分野で、構造物や機械部品の設計、応力解析、性能評価などに広く用いられており、材料力学の基本原理となっています。

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