ねじりばね

ねじりばね(トーションバネ)は、ねじれによる力に抵抗するように設計された機械要素で、多くの産業機器や家庭用品に用いられます。ねじりばねは、一般的に丸い断面の線材を螺旋状に巻いた形状をしており、軸方向の力を受けると、ねじれの変形が発生し、エネルギーが蓄えられます。

ねじりばねの特性は、バネ定数(トルクあたりの回転角)や最大トルク、許容応力などによって決まります。バネ定数は、線材の剛性(ヤング率)、断面半径、コイル数、およびコイル半径に依存し、以下の式で表されます。

k = (G * d^4) / (8 * D * n)

ここで、kはバネ定数、Gは線材の剛性、dは断面半径、Dはコイル半径、nはコイル数です。

ねじりばねの最大トルクは、許容応力と線材断面積によって決まります。最大トルクが大きいほど、ねじりばねはより大きな力に耐えることができます。

ねじりばねの設計や選択に際しては、目的に応じた適切な特性を持つものを選ぶことが重要です。例えば、小型で軽量な機器の場合、小さいバネ定数を持つねじりばねが適しています。また、疲労寿命や耐久性を考慮して、材料や加工方法を選ぶことも必要です。

ねじりばねは、多くの産業機器や家庭用品において、機能や安全性を向上させるために使用されます。例えば、自動車のサスペンションや時計のムーブメント、扉の開閉機構などに利用されています。

Skip to content