【ユニバーサルロボット】AIRCRAFT TOOLING社(アメリカ、金属加工)の協働ロボット導入事例:高速フレーム溶射、航空産業用部品のプラズマ溶射

URコボットで過酷な環境でも連続稼働が可能に

01 概要
テキサスにある航空産業用整備センターAircraft Tooling社のスタッフは、URロボットの働きぶりを見て驚きました。過酷な高温環境でも粉末金属スプレーやプラズマ溶射加工に耐えたからです。導入されたコボットはこれまで3年間故障せず修理を必要とすることもなく、ずっと働き続けています。

02課題
Aircraft Tooling Inc.(ATI)社は、高速フレーム溶射(HVOF)やプラズマ溶射などの手法を用いた航空産業向けの部品修理作業を自動化しようと計画していました。ATI社の溶射部門スーパーバイザー、フアン・プエンテ氏は当初、従来型の産業ロボットの購入を勧められていたと言います。しかしATI社の要求を満たす製品は見つかりませんでした。「コストがあまりにも高かったし、鋳鉄製モデルも検討しましたが場所を取りすぎて、セルからセルへの移動も容易ではないと考えました。プログラムもしづらいしどの製品も防護柵が必要で、わが社の小さいスプレーセルでは使えないものばかりでした」とPuente氏は語ります。

03ソリューション
「UR10ロボットならリーチも十分でスプレー作業に必要な距離が確保できたうえ、費用も検討していた他社製品の約半分ですみました。とてもユーザーフレンドリーだし持ち運びも可能です。協働しやすい安全機能のおかげで周りを囲う必要もありません」とPuente氏。UR10の梱包を解いてプログラムを完了するまでにかかった時間はわずか4時間でした。

今でこそPuente氏はUR10が「みんなの心をつかんだ」と言い切りますが、導入前のATIには不安も大いにありました。このロボットは、非常に高温になる粉塵だらけのスプレーブースできちんと作動するのだろうか、と。「みんなびっくりしました。実は私もこのロボットには耐えられないだろうと思っていました。粉末塗装には炭化タングステンを使う硬質金属塗装もあります。ロボットのベアリングに入り込めば、ベアリングがだめになってしまうのではと危惧していました」。ところがATI社でUR10のシーリングを開けてみるとベアリングは無傷のまま。「粉末はまったく入っていませんでした。3年使ったのにそうは見えません」とPuente氏。また、スプレーガンの反動も心配だったと言います。「反動でロボットが押しのけられたり、サーボ機能に干渉するかもしれないと思いました。でも、スプレーガンが跳ねるほどの圧力をかけてみても、そうはなりませんでした。UR10はびくともしません」とプエンテ氏は振り返ります。

URロボットの販売代理店Olympus Controls社の自動化エンジニアでATI社を担当したNick Armenta氏は、URロボットの耐久性についてATI社のような感想を持つ企業は多いと語ります。「URロボットが過酷な環境で作動する例は本当にたくさんあります。人間が避けたいような作業を代わりにやってくれるんです。コボットは繊細だと思っている人が多いですが、事実はまったく逆で、コボットにはとても耐久性があります。シーリングは防塵処理されているし、耐熱性も高く、過酷な環境でもクリーンルームでも同じように作動します」。ATI社はURロボットが予防整備を必要としないことにも驚きました。Puente氏は「私たちがしているのはせいぜいロボットアームについたゴミを払うだけ。それでずっと使っています」と言い、ライセンス料や保守管理契約料を払う必要もなかったと述べています。「この点が検討した他のソリューションとまったく違いました。URロボットの場合、購入価格にすべて含まれていたんです」

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