A2011

アルミニウムA2011(Al-2011)は、アルミニウム合金の一種で、銅(Cu)を主成分とする2000系アルミニウム合金に属します。この合金は、高い機械的強度と加工性を備えた材料として広く知られており、自動車、航空宇宙、防衛産業など、様々な工業分野で利用されています。

A2011の化学組成は、アルミニウム(Al)以外に、約5.0~6.0%の銅(Cu)、1.0%以下のマグネシウム(Mg)、0.3%以下のシリコン(Si)、0.2%以下のマンガン(Mn)および微量の鉄(Fe)や亜鉛(Zn)などが含まれています。銅を主成分とすることで、硬度と強度が向上し、耐磨耗性に優れています。

A2011は、加工性に優れるため、フリーカット加工や高速切削が容易に行えます。また、押出成形や鍛造にも適しており、複雑な形状の部品の製造にも適用されます。ただし、溶接性はあまり高くなく、接合には注意が必要です。

2000系アルミニウム合金は、耐食性が低いとされることがありますが、A2011は表面処理(アルマイト処理など)を施すことで、十分な耐食性を獲得できます。これにより、塩水や薬品などの腐食環境下での使用が可能となります。

総じて、A2011は、高い機械的強度と優れた加工性を兼ね備えたアルミニウム合金であり、適切な表面処理を行うことで、幅広い用途での利用が可能です。

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