機械工学
転がり摩擦
転がり摩擦とは、円筒形や球形の物体が他の表面に沿って転がる際に生じる抵抗力のことです。転がり摩擦は、接触部分に発生する変形によるエネルギー損失に起因し、すべり摩擦に比べてはるかに小さい値となります。
転がり摩擦力の大きさは、以下の式で計算されます。
転がり摩擦力(F)= 転がり摩擦係数(μr)× 垂直抗力(N)
ここで、転がり摩擦係数(μr)は、接触する物体の材質や表面特性に依存し、実験的に求められる値です。垂直抗力(N)は、接触面に対して垂直方向に働く力で、通常、物体の重力に等しいです。
転がり摩擦は、車輪、ボールベアリング、ギアなどの機械要素や、日常生活での球体の転がり運動に関連しています。転がり摩擦を利用した機構は、エネルギー効率を向上させることができるため、さまざまな機械や装置の設計において重要な要素となっています。