爪・チップ選定

NC旋盤加工では、適切な爪(チャック)とチップの選定が重要です。これらの選択によって加工品質や効率が大きく影響されるため、以下のポイントに注意して選定しましょう。

🔵爪の選定: ワークピースの形状・サイズに適した爪を選ぶことが重要です。一般的に、3爪自動センタリングチャックや4爪独立調心チャックが使用されます。3爪チャックは円形のワークに適しており、4爪チャックは不規則な形状や長方形のワークに対応できます。また、ワークの重さや加工速度に応じて、チャックの強力度も考慮して選びましょう。
🔵チップの選定: チップの選定では、加工材料の特性や加工条件に応じて、適切な形状・材質・コーティングを選択することが求められます。以下の点を考慮してチップを選びます。

a. 材質: スチール、ステンレス鋼、アルミニウム合金などの被削材に応じて、チップの材質を選びます。例えば、超硬チップは硬い材料の加工に適し、窒化セラミックチップは耐熱性が高く、高温での加工に向いています。

b. 形状: チップの形状は加工内容によって異なります。外径・内径加工には80度ダイヤ形のチップ、面取りや突切りには60度三角形のチップが適しています。

c. コーティング: コーティングは摩耗抵抗や耐熱性を向上させるために適用されます。被削材や加工条件に応じて、TiN(窒化チタン)、TiAlN(窒化チタンアルミニウム)などのコーティングを選びましょう。

適切な爪とチップの選定により、加工品質の向上や加工効率の向上に繋がり、製造業における競争力向上に寄与します。