端面加工
NC旋盤加工は、数値制御(Numerical Control)を使用して旋盤を操作する加工方法です。端面加工は、NC旋盤加工の一部で、円筒形状のワークピースの端面を平滑化し、寸法や形状を正確に仕上げることを目的としています。以下に端面加工の概要と手順を専門的に解説します。
🔵ワークピースの設定: まず、ワークピースを旋盤のチャックで固定します。精度が重要な場合は、センタリングやテールストックを使用して、ワークピースが適切に位置されていることを確認します。
🔵切削工具の選択と設定: 端面加工には、専用の切削工具が必要です。一般的には、シングルポイントカッターが使用されます。切削工具をツールポストに固定し、適切な切削速度、送り速度、切り込み量を設定します。
🔵NCプログラムの作成: 端面加工のためのNCプログラムを作成します。このプログラムでは、ワークピースの寸法や形状、切削条件、加工軌道などの情報を指定します。Gコードと呼ばれる特殊な言語で記述され、加工機械に読み込まれます。
🔵加工開始: プログラムが完了し、旋盤が正しく設定されたら、端面加工を開始します。旋盤はワークピースを回転させ、切削工具を端面に沿って送り込みます。切削工具は徐々に深く切り込み、ワークピースの端面を削り取ります。
🔵加工終了と検査: 端面加工が完了すると、旋盤を停止し、ワークピースを取り外します。次に、ワークピースの端面が指定された寸法や形状になっているかを測定器を使用して検査します。問題があれば、加工条件を調整し、再度加工を行います。
端面加工は、NC旋盤加工の基本的な技術であり、精度の高い部品製造に欠かせないプロセスです。正確な端面加工を実現するためには、適切な切削条件や加工軌道の設定、正確なワークピースと切削工具のセットアップが重要です。また、加工中の振動や熱の影響を考慮し、適切なクーラントの使用やチップ除去の対策を実施することも、品質向上に寄与します。