機械設計技術 空気圧制御の基礎

空気圧回路と空圧制御、圧縮空気、電磁切替弁(ソレノイドバルブ)、流量調整弁(スピコン)、減圧弁(レギュレータ)の基礎について解説しています。Explains the basics of pneumatic control, compressed air, solenoid switching valve (solenoid valve), flow control valve (speakon), and pressure reducing valve (regulator).

0:00 空圧制御の概要
1:21 空圧制御に必要な機器
4:21 空圧制御機器の日本PISCO
4:35 エアフィルター
5:18 減圧弁(レギュレータ)
6:20 切換弁(ソレノイドバルブ)
7:19 方向制御の概要(5ポート切換弁)

 

【書き起こし】 機械設計技術 空気圧制御の基礎 Basics of pneumatic control

(00:25) こんにちは中村です。いつもご視聴ありがとうございます。このチャンネルではinventor 3 d cad の使い方や機械設計についてお話しています。 今日は空圧制御の基礎について、解説していきたいとおもいます。 空圧制御の基礎は次の3つです。 1つ目 力を制御 2つ目 方向を制御 3つ目 速度を制御 この3つを制御することで、いろいろなアクチュエータを動かしていろいろな動きを達成することができます。 で、それぞれ力を制御、方向を制御、速度を制御するのには、3つの弁が必要になります。 力を制御するには減圧弁、方向を制御するには切替弁、速度を制御するには流量調整弁が必要になります。 これら3つのことについて、今日は inventor のアニメーションを用いて解説し ていきたいとおもいます。 それでは空圧制御に必要な機器構成についてお話ししていきます。 左上からコンプレッサー、エアフィルター、 減圧弁、切替弁、流量調整弁、アクチュエータ、 このような機器が必要になってきます。
(01:39) それでは順番に各機器の性能機能についてお話ししていきたいと思います。 コンプレッサーは圧縮空気を発生させる機械です。 これはタンク にモーターを使って、空気を圧縮させて、溜めておく機能があるんですね。 簡単に言うと風船です。風船に空気を吹き込んで圧縮された空気をつくって、で、解放させるとエアーが出てきますよね。 そういう機能になっています。ですから、これが大元のエアー圧力元ということになります。 次はエアフィルターの役割についてです。 エアフィルターはコンプレッサーから送られてきた圧縮空気、この中にゴミとか塵が混じってますので、これをろ過する機能を担っています。 これは数ミクロンというレベルの小さなゴミを除去することが出来ます。 これがエアフィルターの機能ですね。 ゴミが混ざったエアーをアクチュエータに送ってしまうと、アクチュエータが故障して しまいますので、 キレイな空気を送る必要があります。 ですから、エアフィルターでろ過して、キレイな空気を送っていくと、そういう役割ですね。 次は減圧弁です。減圧弁はコンプレッサーから送られてきた圧力を、減圧下げてアクチュエータに供給します。
(02:56) なぜ下げる必要があるかというと、アクチュエータの出す力、これをコントロールするためですね。 減圧弁の役割はアクチュエータの力を制御する、力を設定する機能があります。 次は切替弁です。 切替弁はアクチュエータが右に動くのか左に動くのか、右回転なのか左回転なのか、押すのか引くのかを切り替える弁ですね。 これでアクチュエータの動く方向、これを切替えて制御します。これが切替弁の役割です。 最後は流量制御弁です。流量制御弁はアクチュエータの動くスピードを制御する役割があります。 アクチュエータに流れる空気の量を制御することで、アクチュエータのスピードを速くしたり、遅くしたりすることが出来ます。 これが流量制御弁の役割です。 まとめますと、コンプレッサーで圧縮空気をつくって、エアフィルターでキレイな空気にします。 減圧弁で圧力を下げて力の調節をして、 切替弁でエアーの流れる方向を決めて、アクチュエータの動かす方向を制御します。
(04:09) で最後に流量調整弁で 流れる空気の量を調整して、アクチュエータを動かすと、これが空圧制御の基本的な構成となります。 それでは各制御機器の具体的な内容を見ていきたいとおもいます。 こちらが空圧機器のメーカー日本ピスコのホームページです。 まずはエアフィルターを見てみたいと思います。 この調室機器、これがエアフィルターですね。 はい、色々なタイプがあって、一番スタンダード なエアフィルター、これを見てみようと思います。 はい、これがエアフィルターですね。 最高使用圧力は1メガパスカルでゴミの濾過度が5ミクロンとなってますね。 はい、こちらが詳細なカタログですね。右上に構造が載っています。 え、筒の部分にフィルターが入っていて、ここで濾過するんですね。 入ってきた空気がこのフィルターを通って出て行くと、で、ここで水分も同時に取り除くことができるので、下にドレンコックがありますね。 ここから水を抜くと、そういうような構造になっています。
(05:16) 次は減圧弁を見てみたいと思います。この右側のレギュレータというのが減圧弁です。 最高使用圧力は1メガパスカルですね。 設定圧力の範囲が0.05から0.85メガパスカルとなっています。 この黒いねハンドルになってるんですけども、ここを回すことで圧力の設定をしていきます。 で、通常は圧力計が付いてますので二次側の圧力が出るようになってますね。 入口側から入って出口側が二次側って言うんですけど、二次側の圧力を設定することができます。 はい、カタログの構造図を見てみようと思います。 このように上側のハンドルを回すことで、圧力を調整することができます。 左側から入ってきたコンプレッサーからのエアーを右側のアウト側ですね、 二次側に出すときに、ここのバネですね、ハンドルを回すことで入ってきた圧力を減圧してアクチュエーターに送ることができる機能、これがレギュレーター減圧弁です。 それでは次は切替弁を見てみたいと思います。
(06:21) この左側のソレノイドバルブこれが切替弁ですね。 これが切替弁のソレノイドバルブです。 こちらが電磁弁ソレノイドバルブのカタログになります。 詳しい構造が書いてありますので、これを少し見ていきたいとおもいます。 ま、色々なタイプがあって、2ポジション、3ポジションとかクローズドセンターとか色々あるんですけども、これはね、使うアクチュエータとか制御の仕方によって選ぶものが変わってきます。 オーソドックスなのは、5ポートの2ポジションですね。これを少し見ていきたいとおもいます。 はい、切替弁の電磁弁というのは、ソレノイドというのがついてて、電気の力で励磁、磁化して真ん中のスプールという軸を動かします。 このスプールを動かすことによって、エアーの行き先の方向を切替えたり、排気を切り替えたりすることができます。 それではソレノイドバルブがどのようにしてエアーを切替えているのかを見ていきたいと思います。 このオレンジ色の断面になっているのがソレノイドバルブの中身ですね。 で、上からコンプレッサーのエアー圧力が流れてきて、今の状態ですとエアシリンダーの押しポート赤い方にエアーが流れている状態です。
(07:35) この電磁弁の中身の青いやつがスプールと呼ばれるやつです。これを動かしてみます。 はい、スプールが左側へ移動しました。 ソレノイドを例示することで、スプールが動くようになっています。 このように動くことで、 コンプレッサーからのエアーがエアシリンダーの行きポート、この右側の黄色い方に流れるようになります。 そして赤い方のポートからエアーが戻るようになって、エアーが排気されます。 このように戻りポートにエアーが供給されることで、エアシリンダーが引き戻し方向に動きました。 そして赤い方のポートからエアーが排気されると、このような構造になっていますね。 プールが右側に動くと今度はコンプレッサーの矢が赤い方のおしポートにエアが流れます。黄色い方の引きポートからエアーが戻って排気されます このように電磁弁内部のスプールを右左に動かすことによって、エアーの方向を切替えているというのが、電磁弁の構造です。 この電磁弁はボートが5つあるので、5ポートの電磁弁 と言われています。
(08:47) これがエアシリンダーを駆動する時の最もスタンダードな切替弁の使い形となります 。 今日は空圧制御の基礎についてお話しさせていただきました。 皆さんの設計にお役立ていただけたらと思います。 今日の動画は以上となります。今日もご視聴ありがとうございました。 また次の動画でお会いしましょう。

・この動画は現役の機械設計エンジニアが作成しています
・講師は3D CAD歴26年、機械設計技術者1級を取得しています
・色覚弱者の方にも無理なく見ていただけるように、配色に配慮しております
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