一般構造用圧延鋼

一般構造用圧延鋼は、建築物や機械構造物などの構造部品として広く使用される鋼材です。その特徴は、適度な強度と加工性を兼ね備えている点にあります。主に次のような種類があります。

1. 炭素鋼(SS:Structural Steel): 主に炭素を含む鋼で、強度と加工性のバランスが良好。例:SS400、SS490。
2. 低合金鋼(SM:Structural Mild steel): 炭素鋼に微量の合金元素を添加し、強度や耐候性を向上。例:SM490A、SM570。
3. 高張力鋼(HS:High Strength steel): 高い強度が求められる用途に適した鋼材。例:HT780、HT950。

圧延鋼は、鋼を加熱し圧延機で圧縮成形することで、所望の形状や寸法に加工されます。圧延方法には、熱間圧延(高温で加工)と冷間圧延(室温で加工)の2種類があります。熱間圧延は、加工性が良く、大型の製品や厚みのある製品に適しています。一方、冷間圧延は、表面仕上げが美しく、精度が高い製品に適しています。

JIS(日本工業規格)によって、一般構造用圧延鋼の品質や寸法に関する基準が定められており、安全性や品質の確保に役立っています。

一般構造用圧延鋼は、形状や寸法に応じて様々な製品があります。例えば、角形鋼、H形鋼、I形鋼、チャンネル鋼、リップチャンネル鋼、鋼板などがあります。これらの製品は、橋梁やビル、鉄道車両、船舶、工作機械など幅広い分野で利用されています。