一般構造用圧延鋼
炭素鋼
一般構造用圧延鋼は、建築物や橋梁、機械部品などの構造物に使用される炭素鋼の一種です。炭素鋼は、炭素含有量が0.02%から2.1%の範囲で、鉄と炭素の合金となっています。炭素含有量が増えることで、硬度と強度が向上し、同時に延性と靭性が低下します。
一般構造用圧延鋼は、炭素含有量が低く、良好な溶接性と加工性を持ち、構造物の強度を維持するために必要な強度を有しています。JIS(日本工業規格)により、SS(構造用鋼)として規格化されており、SS400などが代表的なものです。
SS400は、炭素含有量が0.3%以下で、引張強度が400〜510N/mm²、屈折強度が205N/mm²以上であることが要求されます。炭素含有量が低いため、溶接性や加工性に優れており、建築物や機械部品の製造に適しています。
また、圧延鋼は、熱間圧延と冷間圧延の2種類があります。熱間圧延鋼は、高温で加工されるため、内部組織が均一化し、粗さが低減します。一方、冷間圧延鋼は、低温で加工されるため、表面粗さが高く、硬度と強度が向上しますが、延性が低下します。
総じて、一般構造用圧延鋼は、建築や機械部品に適した炭素鋼で、強度、溶接性、加工性に優れており、熱間圧延や冷間圧延によって特性が変化します。日本工業規格により規格化され、SS400が代表的な材料となっています。