レーザー核融合

レーザー核融合は、レーザー光を用いて核融合を促進する技術です。レーザー光を集束することで、極めて高温高密度状態を作り出し、そこで融合燃料を反応させます。このとき、レーザー光のパルスは数ナノ秒から数十ナノ秒の間隔で照射され、連続的に反応を促進します。レーザー核融合は、従来の熱核融合と比べて、反応に必要な燃料を少なくできるという利点があります。また、レーザー光の集束により、反応を発生させるために必要なエネルギーも少なくて済みます。このため、より小型の核融合炉が実現できる可能性があります。しかし、レーザー核融合にも課題があります。レーザー光の集束は非常に難しく、光の伝搬によってエネルギーが減衰してしまうことがあるため、反応が十分に起こらないことがあります。また、レーザー光を照射することによって、炉壁や燃料が損傷する可能性があるため、材料の開発や取り扱いにも課題があります。現在、レーザー核融合の研究は、世界中で行われており、実用化に向けた取り組みが進められています。

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