Paris則ってなに?き裂が進む速度が分かる!材料力学の専門用語を分かりやすく説明【材料力学用語辞典】

材料力学用語辞典:Paris則

00:00 復習:応力特異場、応力拡大係数
01:29 き裂の進む速度
02:55 き裂進展速度と応力拡大係数の関係
05:05 き裂進展速度の求め方
06:02 まとめ

 

【書き起こし】(2) Paris則ってなに?き裂が進む速度が分かる!材料力学の専門用語を分かりやすく説明【材料力学用語辞典】

(00:01) こんにちは 材料力学用語辞典では 材料力学で出てくる専門用語を分かり やすく説明していきます今日の用語は パリス族ですパリス族を使うと 亀裂がどんな速度で進展するかがわかり ますまず復習ですこれまでに応力得意場や 応力拡大係数を紹介しました 板の中央に亀裂があるとき 板を引っ張ると 亀裂は口を開くように変形しますこの時 応力分布はこのようになります 亀裂から十分離れた位置では一定の応力に なりますが 亀裂近くでは応力が大きくなり 亀裂先端で生じる最大応力は理論上無限大 になります このように 応力が無限大になる場を応力得意場と言い ます 亀裂先端からの距離をxとすると 応力分布はこの式で表されます 応力シグマは 亀裂先端からの距離 Xの0.5乗に反比例します分子の計は
(01:06) 応力拡大係数という先端規模の応力の大き さを表す値で Kの大きさによって破壊するかどうかが わかります 亀裂の先端規模がこのような応力分布の とき 応力拡大係数形が材料の破壊神性値以上で あれば 亀裂が一気に進んで破壊しますここまでが 復習です今回は 亀裂の進む速度がどのように決まるかを見 ていきましょう 先ほどの復習で亀裂近傍の応力分布がこの ように応力拡大係数形で表されるとき kが材料の破壊神性値以上であれば破壊 すると紹介しました 逆に言うと Kが材料の破壊神整地より小さければ1回 の負荷では破壊しないことになりますね この1回の負荷では破壊しないという点が 重要です1回の負荷では破壊しませんが 負荷が繰り返し作用するとじわじわと亀裂 が進んでいくことがあります 板の中心に全体の長さにAの亀裂がある
(02:10) ときを考えます一般に亀裂の長さは中心 から端までの距離と定義するのでこの場合 の亀裂長さはAです 1回の負荷では破壊しない大きさの負荷が 繰り返し作用するとき 横軸に負荷の回数N 縦軸に亀裂長さAのグラフを書くと 初めの亀裂長さに対して 負荷の回数が増えると亀裂が少しずつ長く 成長しますこのように 亀裂が長くなる現象を亀裂伸展と言います またこのグラフの傾きは1回の負荷で 伸びる亀裂長さを表しますこれを亀裂進展 速度といい AをNで微分した値であることから dadnと表します 亀裂進展速度と応力拡大係数にはどんな 関係があるでしょうか 繰り返しの負荷の場合1回の負荷の間に 応力拡大係数が変化する範囲を応力拡大 係数範囲といいデルタ系と表しますこの 応力拡大係数範囲と亀裂進展速度の関係を
(03:16) グラフにすると 縦軸と横軸を対数で表した時に 右上がりの直線になることが知られてい ます 右上がりなので 応力拡大係数範囲が大きいほど亀裂進展が 早くなります 利用対数グラフで直線なので 式で表すとこのようになります CやMは材料によって決まる定数で Cは直線の高さを表しmは直線の傾きを 表します Mは多くの材料で2から4の範囲になり ますこの関係をパリス速と言いますパリス 族を用いれば CやMが分かっている材料であれば femなどで計算して応力拡大係数計を 求めれば 亀裂進展速度dadnがわかります ただしパリス速はどんな場合にも成り立つ わけではありません 復習で紹介したように 応力拡大係数が材料の破壊人性値以上だと 一気に破壊しますということは 応力拡大係数範囲が材料の破壊神整地に
(04:21) 近づくと亀裂進展速度がだんだん大きく なり 破壊神聖地になると1回で破壊するほどの 大きさになります 反対に 応力拡大係数範囲がこれより小さいと亀裂 が進展しないという閾値もありますこれを 下限回応力拡大係数範囲と言います 応力拡大係数範囲が下限回応力拡大係数 範囲に近づくと亀裂進展速度がだんだん 小さくなり 下限回応力拡大係数範囲になると亀裂は 進まなくなります 整理するとこのグラフの青い領域では亀裂 が進展せず 赤い領域では1回で破壊して 黄色い領域ではパリス速に従って進展し ます 従ってこのグラフを使うと 亀裂に負荷が作用するときの進展速度が 求まります 負荷が小さくて 応力拡大係数範囲が青の領域のとき 亀裂は進展しないので 亀裂の進展速度は0です 次に
(05:24) 負荷が大きくなって 応力拡大係数範囲が黄色の領域になると パリス速に従って進展速度が決まります さらに 負荷が大きくなって 応力拡大係数範囲が赤色の領域になると1 回で破壊するので 伸展速度は無限大ということになります このようにパリス速を用いたこのグラフを 使うことで亀裂がどんな速度で進展するか がわかります 亀裂の伸展速度がわかればその部材を後 どのくらい使えるかやすぐに修理すべきか 放置しておいても大丈夫かなどを判断でき ますね まとめです 亀裂先端の応力拡大係数形が材料の破壊神 性値以上のとき1回の負荷で亀裂が進展し て破壊します 繰り返し不可による応力拡大係数の範囲 デルタ系が下限回応力拡大係数未満のとき 亀裂は進展しません 応力拡大係数範囲デルタ系が下限回応力 拡大計数以上で破壊神聖地未満のとき
(06:29) 亀裂進展速度はパリス速dadn=C デルタ系のM上に従います CとMは材料によって決まる定数です 今回のご視聴ありがとうございましたこの チャンネルでは 材料力学を分かりやすく紹介したり材料 力学を生活に役立てたりしています ぜひそれらの動画もご覧ください チャンネル登録と高評価もお願いします それでは 次回の動画でお会いしましょう

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